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大好きな地図で人の役に立つ
GIS活用で社会問題にも取り組む仕事
- M.S
- 導管ソリューション部
- 理学部 都市環境科学
研究科地理環境学科卒 - 2009年入社
- Career Path
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学生時代 小さいころから地図が大好きで、大学では地理環境学科で学ぶ。各地域の町内活動の歴史、違い、なぜその違いが生まれるのかなどをリサーチ。GISも用いて、データの見える化を行う。 1~2年目 パイプラインに関わるシステムの開発部署に配属(現在まで)。社内システムの維持管理に携わる。 3~7年目 社内システムのリプレイスプロジェクトでプロジェクトリーダーを担当。 7~9年目 企業統合プロジェクトでプロジェクトマネージャーを担当。9年目には、10年後の企業ビジョンを検討する社内ワーキンググループに参加。創立30周年記念パーティーで現在のビジョン「『はじめて』をカタチにする会社。」を発表。 9~10年目 第一子出産に伴う産休・育休を取得。 11~12年目 部の提案推進コアリーダーを担当。11年目にはフランス出張に。 12~13年目 第二子出産に伴う産休・育休を取得。2021年4月、職場復帰。現在は、来年度予定されている東京ガスの分社化に伴うGISシステムの法的分離業務と、社内で推進されている「業務・IT都市計画」のモデルプロジェクトのプロジェクトマネージャーを務める。
自分の好きなこと+新しい挑戦
小さいころから、地図が大好き。暇さえあれば地図帳を眺めている子どもでした。地図の中から「なぜ」を見つけるのが楽しくて、「県庁所在地は、なぜ海沿いに多いんだろう?」「なぜ新潟がお米の生産量全国1位なんだろう?」とか、ずっと考えていました。それが高じて、大学では地理環境学を専攻しました。理学部の学科だったんですが、地域ごとの町内活動の違いや歴史を調べたりする、社会学を組み合わせた内容の研究をしていました。
就職活動でも、地図に関わる仕事を、と思って探したのですが、一般的な地図会社だと、どうしても市場が狭いように感じてしまって。業種を広げて見ていく中で知ったのが、東京ガスiネットでした。ガス管管理業務の中で蓄積してきたGIS(地理情報システム)のデータを使うことで、自社の業務に生かすことはもちろん、防災など幅広い分野でその技術が活用されていることを知り、「これだ!」って。自分の好きな地図で、広く人の役に立てる仕事があることがわかって、すごくうれしかった。
学生時代、正直ITの知識はほとんど持ち合わせていませんでした。でも就職活動では、「自分の好きなことプラス、何か新しいことに挑戦できる仕事を」という想いがあり、この会社に入社を決めました。
入社数年でプロジェクトマネージャーに
入社後1、2年は、研修的な意味も含めて、日々の問い合わせや障害対応といった社内GISシステムの維持管理を担当していました。この業務と並行して別プロジェクトにも関わり、3年目には予算規模が数億という案件のリーダーを務めました。社内システムで使っているサーバーやモバイル端末が古くなっていたので、それを刷新するリプレイスのプロジェクトでした。
入社7年目には、別会社の東京ガスへの統合に伴うGISシステム統合プロジェクトのプロジェクトマネージャーを担当しました。パートナー会社まで含めると、関係者約50名にも及ぶ大きなプロジェクトで、プレッシャーはかなりのもの。でも、常に上司が「あなたならできるよ。きちんとフォローはするから」とバックアップしてくれたこともあり、安心して取り組むことができました。若いうちから大きなプロジェクトを経験できたことは、いまの私の大きな糧になっています。
9年目には、会社設立30周年に向け「10年後の企業ビジョン」を検討する社内ワーキンググループに参加。さまざまな年代から選出された5人のチームでディスカッションを重ね、現在も使用されている「『はじめて』をカタチにする会社。」という企業ビジョンを考え出しました。お披露目の舞台は、30周年記念パーティー。数千人の前でヘッドセットをつけて発表するという初めての経験をしました。それまで地図ひと筋でしたが、改めて会社全体を俯瞰で見ることができ、より会社に愛着をもつようになりましたね。
ガス供給の先にあるサービスを考える
2017年に第一子を出産し、その翌年に職場復帰。すると、新しい企業ビジョンの影響もあって、仕事の仕方が大きく変わっていたのです。それまでのように目の前のプロジェクトを粛々と推進していくという業務に加えて、より東京ガスiネット発信の新しい提案をしていこうという方針に。求められるのは、東京ガスの業務フローを理解したうえで、その中でいかにITを活用化していくかという攻めの視点です。私は、それらの提案推進をしていくリーダーを任されました。
現在私が携わっている案件は3つほどあって、そのうちのひとつはもともと私が入社3年目で提案した内容です。現場のスタッフにモバイル端末を持ってもらい、必要な資料をすべてデジタルで参照可能にしようという提案です。端末にはGPS機能も付いているので、作業の軌跡の記録もできる。10年前は、GPSで人を管理するなんて、という反対意見も多かったのですが、やっと2019年からプロジェクトが動き始めました。
「サービス」としてのエネルギー供給
その2019年には、1週間フランス出張にも行きました。子どもがまだ2歳で時短勤務中だったにもかかわらず、ぜひ行ってほしいと声をかけてもらって。ヨーロッパのエネルギー業界の展示会に参加し、脱炭素の取り組みなどがすごく進んでいるのを目の当たりにしました。「EaaS(Energy
as a
Service)」という考え方も、現地では当時すでに常識で。これは、ガス会社が単にガスを届けるのではなく、「温かいお湯による入浴時間」「ガスでつくるおいしい料理」など、その先にあるサービスを提供しているのだ、という視点です。
帰国してすぐに、東京ガスグループ全体の経営ビジョン「Compass2030」が発表されたのですが、そこにはまさに脱炭素や、EaaSのことが盛り込まれていた。これこそ今後私がやるべき仕事だと、とても興奮しましたね。東京ガスiネットは、やりたいと声をあげれば、どんどん挑戦させてもらえる会社。そんなチャレンジ精神をもった新しい仲間を待っています。